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言葉の力と人間関係づくりの力を育む 山口市小郡 放課後等デイサービスまなびの

TEL. 083-902-1870

〒754-0031 山口県山口市小郡新町1-15-26

人間関係づくりの力CONCEPT

「人間関係づくりの力」について私たちはこんな願いをもっています。

1 基礎・基本は「ありがとう」「ごめんなさい」「はい」

 「ありがとう」「ごめんなさい」が心から言えること、素直に「はい」という返事ができること、これらが大切でないと思う人はいないでしょう。しかし、実際には、これらのことばが口から出ない子どもが案外多いのです。

 「基礎」はそれが大事と知っていること、「基本」はそれが実際にできることです。
 思ってはいるのでしょうが、ペコッと頭を下げたりコクンとうなづいたりすればまだいい方で、口からことばが出ないのです。いや、たとえ言えなくても思っているだけでも価値があるという反論もあるでしょう。確かに、そういう場合もあります。しかし、これらのことばは、最低限の社会スキルとしてきちんと使えなければなりません。

 心の中で本当に感謝しながらことばにできるのが一番よいのですが、それが難しい場合でも、そういう場面に遭遇したときには、「ありがとう」「ごめんなさい」「はい」が口からポンッと出るようにしたいのです。
 社会生活を営んでいらっしゃる方でしたら、そういう若者の方が可愛がってもらえることをご存じでしょう。

 これらのことばが使えるとなぜ可愛がってもらえるのか。
 それは、少し変な言い方になりますが、「ありがとう」「ごめんなさい」「はい」は、いずれも負けを認めることばだからです。「あなたに助けてもらいました」「私が悪かったです」「あなたに従います」という意思表明です。

 つまり、これらのことばを素直に言えるようになることは、負けを認める心とそれを表明する方法を身につけるということでもあるのです。だから、謙虚な心と態度になれるのです。

 自分の負けを認められない人は、人間関係の上でとても苦労します。「負け」と聞くと、悔しいような腹立たしいような不快な感じをもたれる方もあると思いますが、私たちは勝ち続けることはできません。上には上があるものです。人間ですから自然には叶いませんし。自然の前には謙虚にならざるを得ません。

 人間関係も同様です。それは、「私・自分」というのは、「他者・相手」があって初めて意味をもつ概念だからです。地球上に自分しか人間がいなかったら、「私が、自分が」と威張ったところで意味がありません。子どもが生まれて初めて「親」になれるのですし、生徒がいてくれて初めて「教師」でいられます。「あなたあっての私」なのです。

 では、どうすれば子どもがそういうことばを言えるようになるでしょうか。

 きちんと言えたときに、「きちんと言えたね」ということばを掛けること。それを根気よくしていくことです。言えなかったときは、言うことばを教えてうながしたり言い直させたりしてもよいと思います。

 しかし、最も効果的なのは、親や教師など(もちろん放デイスタッフも)、子どものモデルになる大人が、日頃からやって見せることです。

 特に「親」の影響力は絶大です。
 何気ない日常の言動も、子どもは親のすることを驚くほどよく見ていて、そのとおりにします。だから、よい言葉遣いのできる子どもに育てたかったら、親がよい言葉遣いをしていさえすればいいのです。子どもに対する親の影響力の大きさといったら・・・、どんなに指導力のある教師も足下にも及びません。

 子育ての大変さから親としての自信をなくすときもあると思います。が、大丈夫!
 子どもは、お父さんお母さんのことが世界中で一番大好きなのですから。
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2 態度ではなく“ことば”で伝える

 お友達や兄弟が持っているおもちゃを無理矢理とろうとして喧嘩になる。また、嫌なことをされたとき、いきなり殴りかかったり蹴ったりする。

 これらは、“ことば”で気持ちを伝える力が育っていないために起きることです。子どもにはよくあることですが、「子どものすることだから」と放っておくと、ことばで伝える力は育ちません。

 腹が立ったり不快だったりしたとき、その気持ちを言葉を使わずに相手に伝えようとするとどうなるでしょう。
 殴ったり蹴ったり、泣いたり怒鳴ったり、すねたり意地悪をしたりすることになります。
 しかし、それでは、本当の気持ちや願いは相手に通じません。

 遊びたいおもちゃを他の人が使っていたら・・・「それ貸して」(要望)
 自分のおもちゃに黙って手を伸ばした弟には・・・「ぼく、まだこれで遊びたいんだ」(気持ち・希望)
 「ばーか」と言われたら・・・「ぼく悲しいからそんなこと言わないで」(求めたい行動とその理由)

 このように言葉できちんと伝えることができれば、相手にも理由がわかって、双方が次にどうすればよいかを考えることができます。ことばの力は、人間関係づくりには、欠かせないものです。

 感情が大きく揺れているときこそ、態度ではなく、“ことば”で自分の気持ちを伝える練習をしておきたいものです。


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3 人間関係づくりは よく聞くことから

 現行の学習指導要領では、「主体的・対話的で深い学び」を進めることが大切にされています。
 「主体的」とは、自ら意欲をもって取り組むということ、「深い学び」とは、より深い教材の価値に出会い自分の中に吸収することだろうと想像がつきます。
 ここでは、もう一つの要素、「対話的」に注目してみたいと思います。

 誰かと「会話」していても、それが「対話」になっているとは限りません。社交辞令のような形だけのやりとりではなく、その人の内面に影響を及ぼすようなやとりとりを対話といいます。
 「対話」が展開していく様子を少し丁寧に書いてみます。

 まず、相手の話をよく聞く。これがスタートです。これができないと次の段階にいけません。
 すると、聞いた話から何かを感じたり考えたりする。つまり心が動きます。
 いくら負けず嫌いでも、自分の知らないことを聞いて「へー、そうなんだ」「なるほど」と思う心の動きは止められません。素直に聞いて素直に心を動かします。

 相手の話が、心に響く話であればあるほど、自分も本音で話したくなります。あるいは、本音で話しても大丈夫かな、という気になります。

 そして、先ほどまでより素直に自分を出せるようになります。これを「自己開示」といいます。対話を自分の成長(まなび)に結びつけるには、この自己開示が非常に重要です。

 そして、柔らかくなった心で、自分の思ったことや意見を相手に伝えます。
 すると、相手から反応が返ってきます。この反応によって、自分の言ったことがよかったのか悪かったのか、どんな価値があったのかを確かめます。
 自分がどんな見方・考え方をしているのかは、他人の反応によって確かめるしかありません。
 これが自分を振り返ることになり、新しい気づきになります。この瞬間にほんの少し「成長」します。

 これを繰り返していくのが「対話」です。

 このような意味ある対話が、自分の成長だけでなく、人間関係づくりによい影響を与えることは言うまでもありません。人間関係づくりも学力も「よく聞く」ことからスタートするのです。

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4 人間関係づくりの力と学力は 一緒に向上する

 前項の続きになりますが、対話によって、「なるほど、そう考えればいいのか」「自分も同じように思っていた。同じ考えの人がいて安心した」「自分は人と違う変わった(個性的な)考え方をするんだな」「自分は多くの人と同じような感じ方をするんだな」など、新しい気づきを得ると、新しい自分に上書きされます。

 自分をアップデートすると言ってもいいでしょう。
 これが「対話」の値打ちです。人間は、自分の中にない価値観と出会わなければ成長できません。
 「成長」=「変容」(これまでの自分から変わること)であり、これを「学び」といいます。

 「学び」で最も大切なのは、自分をアップデートする方法を身につけることです。

 対話の相手は、目の前にいる生身の人間でなくても、歴史上の偉人、小説の登場人物や作者、記事の筆者など、ものの見方や考え方にふれることのできる人なら大丈夫です。学校の一斉授業で友達の発言を聞いているときも、その人からの影響で新しい気づきがあり、自分が成長するきっかけになれば、心の中で対話が成立していると言ってもいいと思います。

 苦手なことを苦手だと言えること、嫌なことを嫌だと言えること。自分の弱いところをさらけ出して相手に対して素直に向き合うこと。これができないと相手も心を開いてくれません。(前項で述べた「自己開示」です)
 それではよい対話が生まれず、まなびのチャンスを逃してしまう、言い換えれば、学力も身につきにくいのです。

 学力とは、暗記やドリルによって身につくスキルだけではありません。
 学校教育法第30条に、学力の3要素が次のように規定されています。

(1)基礎的・基本的な知識・技能。
(2)知識・技能を活用して課題を解決するために必要な思考力・判断力・表現力等。
(3)主体的に学習に取り組む態度。
 
 暗記やドリルによって身につくスキルは(1)に分類される力です。
 学校で身につけた知識やスキルで一生やっていけるような時代はとっくに終わっています。

 今、求められる学力は、「学んだ力」ではなく、「学ぶ力」です。
 今自分たちが考えるべき課題は何かに気づき、それを協働して解決できる力、将来にわたって自分や社会を向上させ続ける力です。
 自己開示し、素直に人の話を聞き、自分をアップデートし続けていく力をこそ「学力」というのです。

 このように、学力と人間関係づくりの力は、とても近い関係にあります。虚心坦懐に課題や人に向き合い、素直に自己開示できる子ども、人との対話をとおして成長できる子どもに育ってほしいと思います。

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5 自分をふり返ることで ピンチがチャンスになる

 耳の痛いことを言われたとき、とらえ方一つでそれは「ありがたい忠告」になるのに、そう思えず、攻撃されたとしか思えない、そういう子どもが大変増えています。
 その結果、心が折れたり、逆に相手に仕返しの攻撃をしたりして、人間関係が壊れてしまいます。一度そうなってしまった人間関係を修復する力もまた、今の子どもたちは非常に弱くなっています。

 昭和の子どもたちが地域で遊ぶときは、異年齢集団で遊んでいました。子どもの集団は異年齢が自然な形です。
 年上の子には逆らえないという状況の中、嫌な気持ちになることやそこから立ち直ることや人間関係を修復することを体験していました。他人は自分の思いどおりになどならないことや他人との距離感なども自然に身につけていきました。人とつきあう方法とともに、“心のたくましさ”が育っていきました。

 たくましい身体をつくるには、身体に負荷を掛ける必要があります。
 トレーニングをすると筋肉痛になり回復する、また負荷を掛けて筋肉痛になり回復する・・・これを繰り返すことでたくましい身体ができます。それと同じで、心も適切な負荷を掛けないとたくましくはなりません。

 少し大げさに言えば、“逆境から立ち上がり、それを自分の成長に結びつける力”です。このような力は、ある年齢に達したら自然に身につくというものではありません。

 よちよち歩きの頃から転んだら誰かが起こしてくれる体験しかしていない子どもは、自分の力で立ち上がろうとせず誰かに起こしてもらおうととする大人になります。
 嫌なことに出合ったとき、すぐに心が折れたり、原因を人に転嫁したり、他人を攻撃したりするようでは、幸せな人生は送れません。

 原因を相手に求め、責め合っている限り、問題はどんどんこじれ、よい形での解決はどんどん遠のいていきます。
 人間関係トラブルを修復できにくい人は、「こうなった責任の所在はすべて相手にある」という主張を貫こうとすることが多いです。

 そうならないためには、
 嫌なことを言われたりされたりしたときには、「そう言われる(される)原因は自分にあるのかもしれない」と、まずは考えてみることです。

 “いじめ”は人権問題であり、もちろん許すことはできません。いじめられる側に原因があるということではありません。原因を相手にだけ求めるのではなく、まずは自分の中に見い出そうとする方向で考える方が、互いにとってよい解決につながると思います。
 
 早い段階で“双方”が、「自分のどこかに改善すべき点があるのではないか」と考えることができ、それぞれ自分の非を認めることができれば、解決し、関係修復できるケースがほとんどです。
 さらには、相手のすがすがしい態度や誠意が気に入って、逆に信頼関係が生まれることもあるでしょう。

 トラブルを起こさない方法を身につけることはもちろん大切なことですが、それ以上に、起きてしまった時には、どう解決していけば互いにとってプラスになるのか、ということを学ぶことが大切です。

 「トラブルは起こったが、双方にとってプラスになる解決ができた!それによって自分も成長できた」という体験をすることで、そのための方法と自信を身につけることができます。それは、その後の人生にとって大きな財産になるはずです。

 「ピンチはチャンス!」とよく言われますが、ピンチをチャンスにするためには何をどう考え、どうすればいいのかを体験をとおして学び、実際にそれができるようになっておく必要があります。そうでなければ、「ピンチ」はいつまでたっても「ピンチ」です。

 自分のスタンスが少しでも変われば、周囲との関係は大きく変わります。「何だか人間関係がうまくいかないな」と思ったときは、自分自身を振りかえることで、ピンチを乗り切れるだけでなく、さらにさらに成長できます。

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6 人間関係づくりの力の原材料は「想像力」

 人間関係づくりには「思いやり」が大切であることは言うまでもありません。「思いやり」とは「思い」を「遣(や)る」こと、つまり、自分の心を相手のところに届かせることです。

 ボーッとしている人を見たとき、「疲れているんだろうか、嫌なことがあったんだろうか、ひょっとしたら家族が病気なのかもしれない・・・」などと思えたら、優しい気もちになれるでしょう。(いや、そういうことは何もなく本当にただボーッとしているのかもしれませんが)

 「なにボーッとしているんだ、さっさと仕事しろ!」と言うのと「君らしくないな、何かあった?」と声をかけるのと、どちらが人間関係づくりの力があるかといえば、それはもう決まっています。

 授業が終わって廊下に出たら、となりのクラスは戸も窓も閉まっていた。
 こういうとき、「授業が長引いているのかもしれない」と思って、静かに通り過ぎることのできる子どもは、想像力のある賢い子です。

 このように、思いやりの原材料は「想像力」ですが、それを動かすのは、戸も窓も閉まっていることに気づく「観察力」です。
 「想像力」や「観察力」は、特定の誰かとの関係をつくるだけでなく、多くの人の役に立つ力でもあるのです。

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7 うまく人に頼る

 現代社会で求められるのは、誰よりも早く1人でゴールする力ではなく、みんなで手をつないで1歩前に出る力だと言われています。

 AIがどんどん進化している時代ですから、AIに任せるところは任せて、人間にしかできないことをしっかりできるようになることが大切です。みんなで手をつないで1歩前に出ることも人間ならではの営みだと思います。

 先ほども述べましたが、誰でもみんな得手・不得手がありますし、よさも異なっています。それを組み合わせることが自分も人も幸せになる方法の一つだと考えます。

 よく分からないことは、素直に「教えて」と言い、自分が苦手なことは誰かにお願いすればいいのです。
 頼まれた方も、人から頼られるというのは嬉しいものです。真心からのお願いには精一杯応えてくれるでしょう。(自分がすべきことを人に丸投げして、やってもらって当たり前みたいな態度はもちろんダメですが)

 今回はAさんがBさんにお願いしたけれど、次はその立場が入れ替わるかもしれません。こうして、お互いが役に立ち会う関係をつくっていきたいものです。

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8 自分だけが幸せになることはできない

 人は誰でも、愛されたい、幸せになりたいと思っています。不幸な出来事があり投げやりな気持ちになっているときでも、少なくとも「不幸になりたい」と思う人はいないはずです。言うまでもなく、誰でも幸せになる権利がありますし、幸せになれます。

 どういう状態になったら「幸せ」と感じるか、は人によって違うでしょう。しかし、「他の人を不幸にして自分だけが幸せになることはできない」ということは言えるのだと思います。
 このことについて深く考えさせられたエピソードがあります。

 もうずいぶん前のことですが、フィリピンを訪問したことがありました。そのとき、スラム街を支援しているボランティアスタッフから、悪臭を放つ広大な水たまりを前にして、次のような話を聞きました。

 ここは以前、エビの養殖場でした。養殖場は倒産してしまったので、今は使っていません。ここのエビはすべて日本への輸出用でした。日本がエビを買ってくれていたときは、ここも景気がよかったのですが、今は、タイからエビを買っていると聞いています。
 この土地は、海水を入れているので、もう農地としても使えません。ここには、何千人という人が働いていたのですが、みんな失業して収入がなくなりました。新しい仕事も見つからず、苦しい生活をしています。


 安さを求めて輸入先を替えたその裏でこういうことが起こっていたのです。そして、私たちは、日々そのエビを食べている・・・。
 自分が知らない(気づいていない)だけで、自分の便利な生活が誰かの犠牲によって成り立っていると思ったときに、なんとも言えない気持ちになりました。安くて美味しいものが食べられて幸せ、と思っていたその幸せはニセモノだったような気がしてきました。

 また、現在の世の中は、話し合いによって歩み寄り、お互いが納得できる点を見つけていくという共存の求め方よりも、勝ち負けで決着をつけることが増えてきています。自分だけが有利になるように事を運ぶと、不利になる人とぶつかり合いが起こります。そこで、力で押さえつけたり、力のバランスをとったりすることによってとりあえず平和を保つ、ということになりがちです。
 そのあり方はとても残念に思いますが、好むと好まざるとに関わらず、そういう状況の中に私たちは投げ込まれています。
 こう考えると、今、私たちが感じている平和や幸せというのは、底の浅い非常に危ういものであるように思えてきます。
 
 遠く離れた国の人に思いを馳せるのも、目の前の人との関係をつくるのも、同じことです。
 子どもたちには、みんなが安心して暮らせる本当の平和や幸せをつくる人になってほしいと切に願います。そのために、私たちは最善を尽くしたいと思っています。

みんなで幸せにimg








      

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